Q.メール
メルマガの解除率(配信停止率)が高い原因は?
メルマガの解除率(配信停止率)が高くなる主な原因は、届く内容が読者の期待や状況と合っていないこと、受け取る通数の多さ、読者側の事情の変化の3つです。どれに当たるかは、解除が「登録からどのくらいの時期に」「どの配信で」「どんな読者に」起きているかを分けて見ると、見当がつきます。配信回数や文面を変える前に、解除率の数え方をそろえ、解除の出方を確かめます。
「高い」と判断する前に、数え方をそろえる
解除率には、2つの数え方があります。
- 1回の配信ごとの解除率:そのメールから配信停止した人数を、到達したメール件数で割り、100を掛けた割合です。Benchmark Emailは、この方法で配信停止率を説明しています。ツールによって分母や集計方法が異なる場合があるため、自社のレポートの定義を確認します。
- 期間あたりの解除率:期間の初めに配信対象だった人のうち、1か月などの期間内に解除した人の割合です。期間中に登録した人の解除は、分けて数えます。
2つは別の動きをします。仮に、月初の読者全員へ配信し、解除した人を次回から除き、新規登録や配信エラーなどの増減がないとします。各回で残っている読者の0.2%が解除すると、月4回では月初の人数の約0.8%、月8回では約1.6%が解除します。また、配信対象の人数が増えれば、率が同じでも解除人数は増えます。「解除が増えた」と感じたときは、増えたのが人数なのか率なのか、1通あたりなのか期間あたりなのかを先に確かめます。
他社の平均値と比べる方法もありますが、Benchmark Emailが公開している同社利用者の平均値でも、国・地域や業種によって数字に開きがあります。数え方や読者の集め方も自社と同じとは限りません。判断の基準には、同じ数え方で追った自社の推移を使います。普段より高い状態が続いているのか、特定の配信だけ高いのかで、次に見る場所が変わります。
解除の出方から、原因の見当をつける
配信ツールで、解除した人の登録日、解除のきっかけになった配信、登録経路を確認できる場合は、次のように分けて見ます。表は整理の一例です。
| 解除の出方 | 考えられる原因 | 確かめること |
|---|---|---|
| 登録から間もない人の解除が多い | 登録したときの期待と、届く内容や通数のずれ | 登録経路ごとの解除率、登録時に内容と頻度を伝えているか、登録直後に届く通数 |
| 配信回数を増やした時期から増えた | 受け取る通数の多さ | 自動配信やLINEも含めて、1人が1週間に受け取る通数 |
| 特定の配信だけ高い | その回の内容、件名と本文の食い違い、送った相手 | 普段は送っていない読者(長いあいだ購入や開封のない人など)を対象に含めたか |
| 長く登録している人が、時期を問わず少しずつ解除する | 読者側の事情の変化 | 解除の理由、最後の購入からの期間 |
メールを受け取る側の理由も、一つではありません。Benchmark Japanの「メールマガジン購読状況調査 2026年度版」では、配信停止の理由として、配信数の多さと、内容への関心がなくなったことが挙がっています。
原因を取り違えやすいのは、次の2つの場合です。
登録キャンペーンなどで新しい読者が増えた直後に、全体の解除率が上がることがあります。解除しているのが登録から間もない人であれば、以前からの読者が離れているとは限りません。この場合は、登録時の伝え方と、登録直後に届くメールを優先して確認します。あわせて、どんな特典や案内で登録した人なのかも見ます。
特定の配信だけ解除が多いときは、文面より先に、送った相手を確認します。セールの告知などで、普段は対象から外している読者にも送ると、久しぶりに届いたメールをきっかけに解除する人が出ることがあります。久しぶりに送った相手の解除が多い場合は、文面だけでなく、配信対象の選び方や、連絡が途切れていた期間も見直します。
原因ごとの見直し方
登録したときの期待とのずれ
プレゼントやクーポンをきっかけに登録した人や、購入手続きの中で登録した人は、どんなメルマガが届くのかを知らないまま読者になっていることがあります。登録フォームや購入時の案内で、どんな内容がどのくらいの頻度で届くかを伝えます。登録直後のメールでも、これから届く内容を知らせます。
特典を受け取ったあとの解除は、特典で登録を集める場合に起こりうることです。登録経路は、登録数だけでなく、その後の解除と購入を並べて評価します。
受け取る通数の多さ
メルマガの回数だけでなく、ステップメール、購入後のフォローメール、カゴ落ちメールなどの自動配信も含めて、1人が受け取る通数を数えます。登録や購入の直後に自動配信とメルマガが重なっているなら、その期間はメルマガの対象から外す方法があります。開封やクリックのない状態が続いている読者には、回数を減らす方法もあります。
回数の決め方と、回数を変えたあとの比べ方は、141 ANSWERSの「メルマガの配信頻度はどれくらいが最適?」で説明しています。
内容と、送る相手が合っていない
全員に同じ内容を送っていると、読者によっては関係のない案内が続きます。初回限定の対象ではない購入者にその案内を送ったり、関心や用途とのつながりを示さずに別の商品カテゴリーの告知を続けたりする場合などです。購入した商品や、最後の購入からの期間などで配信対象を分け(セグメント配信)、相手に関係のある内容を送ります。分ける数は、分けた相手ごとに内容を変えられる範囲にとどめます。
読者側の事情の変化
商品を使わなくなった、必要な時期が過ぎた、贈り物として一度だけ買った、受け取るメールを整理している、といった理由の解除は、配信の内容や回数を変えても防げるとは限りません。送り手が減らせる解除とは分けて考えます。
解除の手続きは、分かりやすいままにする
解除率を下げるために、解除のリンクを見つけにくくしたり、解除までの手順を増やしたりする方法は取りません。
特定電子メール法は、広告・宣伝のためのメールに、送信者の名称や、受信拒否の通知を受けるための連絡先などを表示することを義務づけています。受信拒否の通知を受けたあとは、原則として、その相手に広告・宣伝のメールを送信できません。Googleの「メール送信者のガイドライン」も、個人用Gmailアカウント宛てに1日あたり5,000件以上のメールを送る送信者に対し、マーケティング目的のメールと配信登録されたメールをワンクリックでの登録解除に対応させ、本文に登録解除のリンクを分かりやすく表示するよう求めています。
解除の方法が分かりにくいと、読者が別の方法でメールを止めようとすることがあります。Benchmark Japanの同じ調査では、配信停止の方法として、メール内の配信停止リンクのほかに、迷惑メール・スパム報告も挙がっています。Googleのガイドラインは、Postmaster Toolsで報告される迷惑メール率を0.3%未満に維持するよう求め、迷惑メール率が高い状態が続くと、迷惑メールへの分類が増えると説明しています。解除で減るのはその読者への配信だけですが、迷惑メール報告が多い状態が続くと、ほかの読者宛てのメールも迷惑メールに分類されることがあります。
解除の手続きの中で、次のことは用意できます。
- 解除の理由を尋ねる:解除したあとの画面などで、理由を選択式で尋ねます。回答は任意にし、答えなくても解除できるようにします。「通数が多い」と「内容が合わない」のどちらが多いかが分かれば、原因の見当を確かめられます。
- 受け取り方を選べるようにする:解除のほかに、配信の回数を減らす、受け取るメールの種類を選ぶ、といった選択肢を示す方法です。配信ツールが対応している場合に使えます。選択肢を見せるために、解除までの手順を増やさないようにします。
解除率ゼロは目標にしない
解除は、読者が「このメールは不要になった」と知らせる手段です。不要になった人が解除すると、配信対象は、内容に関心のある読者に近づきます。解除が少ないことと、読まれていることは別です。解除率は、クリックや購入、迷惑メール率と並べて見ます。
減らす対象は、登録時の期待とのずれ、通数の多さ、相手に合わない内容といった、送り手の側に原因のある解除です。見直したあとは、同じ数え方で解除率の推移を追い、クリックや購入が落ちていないかもあわせて確認します。
解除ではなく、メルマガが購入につながらないことが課題の場合は、「メルマガの効果が出ない原因は?」で確認点を説明しています。
出典
- 「メルマガの効果測定で大切な指標とは?改善ポイントも解説」Benchmark Email(2021年3月初公開、本文末の更新表記:2026年3月)https://www.benchmarkemail.com/jp/blog/campaign_reports/
- 「Email Marketing Benchmarks By Industry and Region」Benchmark Email https://www.benchmarkemail.com/email-marketing-benchmarks/
- 「メールマガジン購読状況調査 2026年度版」Benchmark Email(2026年3月5日公開)https://www.benchmarkemail.com/jp/blog/newslettersurvey2026/
- 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/basic/legal/08/
- 「メール送信者のガイドライン」Google(Gmail ヘルプ)https://support.google.com/mail/answer/81126?hl=ja
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