Q.メール
カゴ落ちメールはいつ・何通送る?
カゴ落ちメールは、購入手続きが完了していないことを確認したうえで1通目を送り、2通目以降は再通知や購入前の疑問を補う必要に応じて追加します。待ち時間は、配信ツールが何を起点に数えるかと、商品の検討にかかる時間を踏まえて決めます。最初から通数を増やすのではなく、購入済みの人への配信を止め、各通の反応を見ながら調整します。
時間の目安は、何を起点に数えるかとセットで見る
「カートに入れた時刻」「購入手続きを始めた時刻」「離脱したと判定した時刻」は、それぞれ違います。同じ「2時間後」でも、起点によって届くタイミングが変わるため、利用しているツールの設定を先に確認します。
設定の参考例として、配信ツールのKlaviyoは、購入手続きを始めてから2〜4時間後に1通目、その20〜48時間後に2通目を送ることを勧めています。自社に当てはめるときは、購入済みの人を除外できることを確認し、商品の検討期間に合う待ち時間へ調整します。
1通目は、離脱を確かめてから、迷っているうちに
カートに商品を入れたまま離れる理由は、ほかの店と比べている、送料や合計金額を見て保留した、入力の途中で中断した、などさまざまです。1通目の役割は、カートに商品が残っていることを知らせ、購入手続きに戻る入口を用意することです。時間がたつと、ほかの店で購入したり関心が薄れたりすることがあるため、早めに届けるという考え方が基本になります。
ただし、早すぎると、まだ買い物を続けている人や、購入手続きの途中の人に届きます。待ち時間を決めるときは、次の2点を確認します。
- 購入手続き中・購入済みの人に送らないこと:離脱の判定条件と、注文情報が配信ツールに反映されるまでの時間を確認します。送信直前にも購入の有無を確認できるかを見ます。
- 商品の検討にかかる時間:すぐに買い足す商品と、比較や相談をしてから買う商品では、通知が役立つ時期が異なります。カートに入れてから購入までの時間を確認できるなら、購入した人のデータとして参考にします。ただし、購入せずに離れた人も同じ時間で判断するとは限りません。
2通目以降は、送る理由があるときだけ足す
1通目のあとも購入していない人には、メールに気づかなかった人、あとで買うつもりの人、価格や送料、納期などに迷いがある人、すでに関心がなくなった人が混ざっています。同じ内容をもう一度送って効果を見込めるのは、このうち気づかなかった人や、後回しにしていた人です。
通数は「何通が正解か」ではなく、追加する1通に、前の通とは違う役割があるかで決めます。再度の通知のほかに、カートの保持期限のように事実として知らせることがある場合や、送料・返品条件のように迷いやすい点を案内する場合が候補になります。割引などの特典を付ける方法もありますが、カゴ落ちのたびに付けると、特典を待ってカートに残す人が出る可能性があります。
間隔は、前の通を読んで検討する時間を見込んで決めます。送信期間を決める際は、カートへのリンクが有効か、商品の在庫や価格、特典の条件が変わっていないかも確認します。条件が変わった場合は、古い案内のまま送らず、配信を止めるか内容を更新します。
送らない相手を先に決める
通数を増やす前に、送ってはいけない相手に届かない設定になっているかを確認します。
- 購入した人:各通の送信前に購入の有無を確認し、購入済みなら以降を止めます。Shopifyの従来機能は、メールの送信前に購入が完了した場合は送信しない仕様です。別の端末での購入や、会員登録をしない購入も購入済みとして判定されるかを、自社の環境で確かめます。
- 配信停止をした人・同意のない人:広告・宣伝のためのメールは、特定電子メール法で、原則としてあらかじめ同意した人にだけ送信でき、受信拒否の通知を受けたあとは送信できないと定められています。メルマガの配信停止がカゴ落ちメールにも反映されるか、対象が同意のある人に絞られているかを、配信ツールの設定で確認します。個別のメールが規制の対象になるかどうかは、法務担当や専門家に確認してください。
- 直近でカゴ落ちメールを受け取った人:カートに入れ直すたびに1通目から始まる設定では、短い期間に同じ人へ何通も届きます。一定期間は再び対象にしない条件を付けられるかを確認します。
メルマガやほかの自動配信メールとの重なりも見ます。セールの告知とカゴ落ちメールが同じ日に届くこともあるため、1人が1週間に受け取るメールの合計で数えると、通数の上限を決めやすくなります。配信の重なりを調整する方法は、141 ANSWERSの「メルマガとステップメールはどう使い分ける?」で、ステップメールを例に説明しています。
配信後に、通ごとの数字で見直す
設定を決めたら、通ごとに配信数、クリック、メール経由の購入、配信停止を確認します。
- 2通目以降は、購入や配信停止などで対象から外れた人を除いて送ります。1通目とは受信者の構成が違うため、反応の割合が低いだけで不要とは判断しません。各通のクリック、メール経由で確認できる購入、配信停止を見ます。ただし、購入がその1通によって増えたかどうかは、これらの数字だけでは分かりません。
- メールを送らなくても、自分で戻って購入する人がいます。メール送信後の購入をすべてメールの効果として数えると、効果を大きく見積もることになります。ツールが対応していれば、一部の人には送らないグループを作って購入率を比べる方法があります。
- 待ち時間と通数は、一度に両方を変えず、片方ずつ変えて同じ長さの期間で比べます。セール期間は購入の動きが普段と違うため、分けて見ます。
出典
- 「How to create an abandoned cart flow」Klaviyo Help Center(2026年10月7日更新)https://help.klaviyo.com/hc/en-us/articles/115002779411
- 「Recovering abandoned checkouts」Shopify Help Center https://help.shopify.com/en/manual/promoting-marketing/create-marketing/abandoned-checkouts
- 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」総務省・消費者庁・一般財団法人日本データ通信協会(2018年7月)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/pdf/m_mail_pamphlet.pdf
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