Q.CRM
RFM分析・デシル分析・CPM分析の違いは?
RFM分析・デシル分析・CPM分析の違いは、デシル分析が購入金額だけで顧客を10等分するのに対し、RFM分析は最終購入日・購入頻度・購入金額の3指標でランクをつけ、CPM分析は購入実績をもとに顧客を育成の段階で分ける点です。売上がどの層に偏っているかをつかむならデシル分析、いま案内を送る相手を絞るならRFM分析、顧客が育っているかを追うならCPM分析、と目的で使い分けます。3つとも、購入履歴のデータをもとに行う分析です。
3つの分析を項目で比べる
| デシル分析 | RFM分析 | CPM分析 | |
|---|---|---|---|
| 分ける基準 | 購入金額 | 最終購入日・購入頻度・購入金額 | 購入回数・累計購入金額・購入を続けてきた期間・最終購入からの経過日数など |
| 分け方 | 購入金額の高い順に10等分する | 3つの指標それぞれでランクをつける | 初回購入から優良顧客までの段階と、一定期間内の再購入の有無で区分する |
RFM分析とCPM分析は、使うデータが重なります。大きな違いは、結果を何に使うかです。CRMツールを提供するシナジーマーケティングの解説は、RFM分析を短期的な売上の伸長、CPM分析を長期的な顧客育成に活用する手法と整理しています。
それぞれで分かること、分からないこと
デシル分析
対象期間内の顧客別購入金額を高い順に並べ、人数で10等分し、各グループが売上全体のどれだけを占めるかを見ます。
一方で、期間内の購入金額が同じなら、購入回数や最後に買った時期の違いは区別できません。たとえば、対象期間内に10万円を1回購入した顧客と、2,000円を50回購入した顧客は、購入金額だけでは見分けられません。
RFM分析
3指標は、最終購入日(Recency)、購入頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)です。最近も買っていて、回数も金額も多い顧客を取り出せるため、案内を送る相手の絞り込みに使われます。
ただし、1回の集計だけでは、顧客がどのように変化してきたかまでは分かりません。変化を追うには、同じ基準で定期的に集計し、顧客ごとのランクの移り変わりを確認します。また、住宅や自動車のように購入間隔が長い商品では、購入頻度だけで顧客の価値を判断しにくくなります。
CPM分析
CPMは「Customer Portfolio Management」の略です。購入回数や累計購入金額に加え、初回購入から最終購入までの期間、最終購入からの経過日数などを使い、顧客を育成の段階で分けます。初回客から優良客までの5段階を、一定期間内に購入がある「現役客」と、一定期間購入がない「離脱客」に分け、計10グループにする方法があります。区切りの金額や日数は、自社の商品や購入周期に合わせて決めます。
顧客の育成段階を区分けし、段階に応じた施策を考えるときに使われます。たとえば、1回購入したきりの顧客と、すでに何度も購入している顧客とでは、次に届ける案内が変わります。一方で、多くのデータを集めて管理する必要があり、実施に時間がかかる点が弱みに挙げられています。
購入が止まった顧客をどこから休眠とみなすかの考え方は、141 ANSWERSの「休眠顧客とは?」で説明しています。
どれから使うかは、知りたいことで決める
- 売上がどの顧客層に支えられているかを知りたい:デシル分析が向いています。上位のグループが売上のどれだけを占めるかが分かります。
- 次の案内を誰に送るかを決めたい:RFM分析が向いています。最終購入日を見るので、最近の購入状況を反映できます。
- 初回購入者がリピーターに育っているかを追いたい:CPM分析が向いています。段階ごとの人数に加え、同じ顧客が一定期間後にどの段階へ移ったかを確認します。
一つに絞る必要はありません。デシル分析で全体の偏りをつかみ、購入時期や頻度まで見たい場合にRFM分析を組み合わせる、という使い方があります。
3つとも、顧客を分ける基準に「何を買ったか」は入っていません。商品ごとの傾向を知りたい場合は、商品別の購入データとあわせて見ます。
分ける細かさは、施策に使える範囲で決める
RFM分析は、3指標をそれぞれ5段階に分けると、125のグループになります。細かく分けても、グループごとに届ける内容や時期を変えられなければ、分けた結果を使い切れません。
分けたグループごとに、違う施策を打てるかを基準に、分ける数を決めます。区切りの金額や日数は、商品の購入周期や顧客数によって変わります。
CRMに取り組んでいるのに売上につながらない場合の考え方は、CRMで売上が伸びない理由を扱ったコラムで詳しく書いています。
出典
- 「RFM分析とは?目的やメリット、やり方をわかりやすく解説」シナジーマーケティング株式会社(2023年4月11日)https://www.synergy-marketing.co.jp/blog/what_is_rfm_analysis
- 「CPM分析とは?RFM分析との違いや具体的な進め方を解説」シナジーマーケティング株式会社(2026年8月4日更新)https://www.synergy-marketing.co.jp/blog/what_is_cpm_analysis
- 「RFM分析とは?限界 / デシル分析との違い / 進め方を紹介!」株式会社データX(2024年2月26日更新)https://bdash-marketing.com/marketics/marketing/2049/
- 「デシル分析とは?活用におけるメリット・デメリットや他の分析方法との違いをご紹介」株式会社データX(2024年1月30日更新)https://bdash-marketing.com/marketics/marketing/6834/
- 「デシル分析とRFM分析の違いとは?活用方法と事例をご紹介」MarkeTRUNK(ProFuture株式会社、2021年7月28日更新)https://www.profuture.co.jp/mk/column/9601
- 「CPM分析とは?顧客育成の手法を解説 – 売上収益を高めるCRMシステムも紹介」BOXIL Magazine(スマートキャンプ株式会社、2026年1月29日更新)https://boxil.jp/mag/a3440/
- 「CPM分析マニュアル」株式会社LTV-X(2022年7月27日)https://ltv-lab.jp/wp-content/uploads/2022/09/Lab_CPM.pdf
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