Q.顧客導線

インフルエンサーマーケティングで効果が出ないのはなぜ?

公開 2026.10.10 最終確認 2026.10.10 OFFICE 141編集部

インフルエンサーマーケティングで効果が出ない主な原因は、施策の目的と成果の測り方がずれていること、発信者のフォロワーと商品の対象が合っていないこと、投稿を見た人が購入まで進む道筋が整っていないことです。1回の投稿や短い期間の数字だけで判断したために、効果がなかったように見えている場合もあります。投稿が届いた人数、サイトに来た人数、購入した人数のどこで止まっているかを分けると、続けるか、どこを直すかを判断しやすくなります。

「効果」を何で測っていたかを確かめる

インフルエンサーに投稿を依頼する目的は、商品を知ってもらう、興味を持って調べてもらう、購入してもらう、のどれを主にするかで分かれます。売上を期待していたのに、依頼の内容や数字の見方が「知ってもらう」向けになっていると、施策は動いていても効果が出ていないように見えます。

主な目的 見る数字の例 気をつける点
知ってもらう 投稿が表示された人数、動画の再生数 売上の増減だけでは評価できない
興味を持ってもらう 保存数、リンクのクリック数、サイトの訪問数、ブランド名での検索数 投稿以外の広告や時期の影響も受ける
購入してもらう 専用のリンクやクーポンコードを経由した購入数 経由しない購入は数えられない

投稿を見た人が、その場でリンクから購入するとは限りません。専用リンクを通らずに、あとでブランド名や商品名を検索して買う人や、別の販売先で買う人は、専用リンクの購入数には入りません。反対に、投稿した期間に売上が増えても、同じ時期に広告やセールがあれば、その影響が混ざります。専用リンクの購入数だけで「売れなかった」と決めず、期間中の売上増をすべて投稿の成果とも数えないようにします。

投稿が表示された人数や保存数などは、SNSの種類や依頼の方法によって、企業の側からは確認できないことがあります。依頼の時点で、どの数字をどう共有してもらうかを取り決めておくと、あとから原因を分けられます。

止まっている場所で、原因を分ける

数字がそろったら、どの段階で止まっているかを見ます。

状況 確認すること
投稿が見られていない 発信者の普段の投稿が、フォロワー数に対してどれくらい見られているか
見られているのに、サイトに人が来ない フォロワーと商品の対象が合っているか、投稿の内容、サイトへの行き方
サイトに来ているのに、購入されない 投稿と着地したページの内容が合っているか、価格・送料などの購入条件、購入手続き

フォロワーと商品の対象が合っているか

フォロワー数が多くても、その商品を必要とする人が少なければ、投稿が届いても購入にはつながりにくくなります。フォロワーの年代・性別・住んでいる地域の傾向、普段の投稿のテーマと商品の関係、過去に商品を紹介した投稿にどんなコメントが付いているかを確認します。普段の投稿で扱っている商品の価格帯と、自社の商品の価格が大きく離れていないかも見ます。

投稿の内容が、買う判断の材料になっているか

どんな人のどんな場面に合う商品か、発信者自身がどう使ったかが伝わる投稿は、見た人が自分に関係があるかを判断する材料になります。企業が用意した宣伝文をそのまま載せた投稿は、発信者の普段の投稿と調子が変わり、フォロワーに読まれにくくなることがあります。伝えてほしい事実と、表現を任せる部分を分けて依頼します。

投稿が宣伝に見えることを気にして、広告であることを分からなくする方向で直すのは避けます。消費者庁は、企業がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示した投稿も広告に含まれるとし、広告であることを隠すステルスマーケティングは、2023年10月1日から景品表示法違反となると説明しています。規制の対象は、商品・サービスを供給する事業者(広告主)です。表示の方法など個別の判断は、消費者庁の資料や専門家に確認してください。

投稿を見たあと、購入まで進めるか

投稿を見て興味を持った人が、どこから商品ページへ行くのかを確認します。途中で離れる原因になるのは、次のような点です。

  • リンク先が公式サイトのトップページで、紹介された商品が見つけにくい
  • 投稿で紹介した色やセット、特典が、着地したページに載っていない
  • ブランド名で検索しても、公式サイトや販売ページが見つからない
  • 在庫が切れている

スマートフォンで投稿を開き、購入の手前まで自分で進んでみると、途切れている場所が分かります。

初めて知ったブランドで買う人は、価格や送料、返品の条件、ほかの購入者の評価を確認してから決めることがあります。サイトに人は来ているのに購入されない場合の見方は、141 ANSWERSの「ECサイトにアクセスはあるのに売れないのはなぜ?」で説明しています。

1回の結果で分かること、分からないこと

1人の発信者に1回依頼しただけでは、結果の理由が発信者にあるのか、投稿の内容か、商品か、時期かを切り分けられません。その結果だけで「インフルエンサー施策は自社に合わない」とまでは言えません。一方で、少額や単発の実施でも、表示・訪問・購入のどこで止まったかが分かっていれば、次に変える点は決められます。

評価する期間も、先に決めておきます。高額な商品や、ほかと比べてから買う商品では、投稿から購入までに日数がかかり、投稿直後の数日だけで購入数を締めると少なく見えることがあります。

続けるかどうかは、止まっている場所に応じて考えます。

  • 投稿が見られていない、反応が弱い:発信者や投稿の形式を変えて試す余地があります。
  • 反応はあるのに、訪問や購入が少ない:投稿への反応が、商品への関心や購入意向につながっているかを見ます。フォロワーと商品の相性、投稿で伝えている内容、サイトへの行き方や購入条件を確認し、問題が見つかった部分から直します。
  • 購入はあるが、費用に見合わない:依頼料や商品提供・発送などにかかった費用と、購入から得られる利益を比べます。定期購入やリピートが前提の商品では、確認できた継続購入も含めて評価します。ただし、まだ起きていないリピートを見込んで採算が合うと判断しないようにします。継続購入まで含めた見方は、141 ANSWERSの「LTVとは?」で説明しています。

出典

  • 「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」消費者庁 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/

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